~わけだ」は、ことの成り行きやものの道理などから必然的にそのような結論に達したということを表します。今起こっている、またもう起こったことに対して用いられます。 「~わけだ」にはいろいろな意味用法があります。以下に重要なものを取り上げます。 1)話し手の結論を表す (1)いつも遅刻をするから、先生にしかられたわけだ。 (1)は前文「いつも遅刻をする」が理由を、後文がその理由の結果「先生に叱られた」を表しています。そして、それは先生と生徒の関係では必然的な結果?結論を表しています。 (2)あなたに本当のことをわかってもらおうと思って、来たわけです。 (2)も前文「本当のことをわかってほしい」が理由になって、後文「来た」ことが結論を表しています。 1)の結論を表す「~わけだ」は、(1)を例にとると次のような構文になります。 いつも遅刻をするから、先生にしかられたわけだ。 理由+から 結果 + わけだ 2)話し手の纳得を表す (3)A:このケーキおいしいね。 B:ひとつ500円もしたのよ。 A:ああ、じゃ、おいしいわけね。 (4)A:どうしたの。 B:先生にしかられたの。 A:どうしてしかられたの。 B:宿題してこなかったから。 A:ああ、それでしかられたわけね。 纳得を表す「~わけだ」は文頭に「それで/だから/道理で」が来ることが多いです。 初級レベルでは1)2)が中心になりますが、「~わけだ」は他にもいくつかの用法があります。 3)言い換えを表す (5)山田さんは今度北米の領事館勤務になった。つまり彼は出世したわけだ。 言い換えを表す「~わけだ」は文頭に「つまり/要するに」が来ることが多いです。 4)説明?主張を表す 説明?主張を表す「~わけだ」は、話し手が聞き手に物事を説明するときに現れます。「~わけだ」がなくても意味的には変わりませんが、「~わけだ」を付けることによって、文が説明的な意味合いを帯びてきます。 (6)私はもう20年もこのウイルスの研究をしているわけですが、まだその実態が見え ていないというのが実情です。 (7)私が声をかけても彼は知らん顔をしているわけです。そういうときは、私も腹が 立ってきます。 ●「~わけだ」の作り方 「~わけだ」はその前に?動詞?「形容詞」「名詞+だ」の普通形をとります。 ただし、「な形容詞」と「名詞+だ」の非過去?肯定の場合は接続の形に注意が必要です。 「名詞+だ」の非過去?肯定では「~の(な)わけだ」が使われますが、「~というわけだ」が使われることも多いです。 動詞 い形容詞 な形容詞 名詞+だ 行く 痛い 元気な 休みの/な /という 行かない 痛くない 元気じゃ/ではない 休みじゃ/ +わけだ +わけだ +わけだ ではない+わけだ 行った 痛かった 元気だった […]